義経・下/司馬遼太郎
読み終わりました!



すっごい面白かった!でも物凄くつまらなかったです。


私が義経にドラマを求め過ぎていたのかもしれません。


こうなるであろうと予想した合戦模様、最後、思い描いた事などがいよいよ展開されてくると、それら一つ一つのあまりの小ささに愕然としました。




つまり、【あの源義経】は意外にショボかった。


っちゅー結論…。



私は前の記事で義経の事を悲劇の主人公みたいに取り扱ったし、悲劇の激流に呑まれて短い最期を遂げたはかなさが好きだったのに。


それは好きではなくただのイメージ専行のミーハー心だと完全にわかった!好きなつもりだった!



蓋を開けよう。


これは殺されても文句言えん。
確かに戦は強かった。尋常じゃない強さだ。申し子だ。


だがしかしそれだけ。ほんっっとうにそれだけ。



実際こんな横柄で少年みたいな人柄だったかは、司馬の事なのでわからない。
でも彼の取った行動に嘘は書くまいよ。



何につけても短慮過ぎるし、家族や兄弟という事に甘え過ぎている。



ひたすらに頼朝からの信頼が欲しくて欲しくて頑張るところは可哀相になあ…と思ったし、私も妹という立場なので、兄弟に甘ったれたい優しくされたいという気持ちは大変よくわかった(つもりになった)。



でもやっぱり…なんか、人として大事なものが欠けてる。


愛情不足が原因?それこそが悲劇?


頼朝がいい子いい子ってしたら改善されたろうか?



同情だけではフォローしきれない義経の浅はかで中途半端な行動ぶりに、私の興奮は潮が引くように冷めて行ったがな。



楽しみにしていた壇ノ浦の合戦もあっさり決着がついて拍子抜けした。


凄い作戦だという事はわかったが、イメージにあった華やかさはカケラもなく。


なんだろうな?やっぱり合戦の基準や常識が戦国時代とは全然違って、大味なんよね。


今なら当然いる筈の軍師がいないし、戦って斬るとか、そういう単純な様式で、合戦を一つの集団行動として捉え、作戦を練ることが出来る人が、義経含め数人しかいないんさ。だから強かったんだろうね。



いつまでもガキで頭の悪い戦バカという事が判明してしまった義経さんですが、清さと派手な鎧武者というイメージはやっぱりそのまま残りますよ。


司馬の独自解釈でなければ、凄く派手好きだったようで鎧がうんときらびやかだったとか。小柄で京育ちの上品さも人気の一つ。



もう一つ愕然としたのが武蔵房弁慶さんよ。


彼、前も言ったけど五条大橋のシーンをフィクションだからって丸刈りされてね。
義経の部下になったものの全然活躍しないし、マジでいるだけなんスよ。


ちょこちょこ当たり障りの無い仕事はするけど、支えてる感が全く無かった。



ここで義経を軌道修正してあげて!っていうところで一緒になって騒いだりしてるし…最期は義経を庇って身体中に矢を受けたという話もありませんでした。


所謂【弁慶の泣き所エピ】ってヤツですが、彼がどうなったかという事は一文も触れられず、義経も逃げて死んだ、とサラッと書かれて終了です。



義経の悲劇は義経にあらず。周りにアホな大人しかいなかったという事か。



唯一アホじゃなくて義経に影響があったのは頼朝で、再三義経に現実を訴えかけるシーンがあったのに、義経は弟だからって甘えて、この結果ですよ。
もう全部!ぜんっっぶ義経空回りしてる。



もっと他の本を読んで照らし合わせ、私なりの義経イメージを作っていかないと、司馬だけを読んで判断するのは強引だけど。


今の段階としては、よくこんな人を滝沢秀明さん演じられましたね!と言いたい。


悪とはなんぞや。を考えさせてくれる義経の人生でしたとさ。





個人的には壇ノ浦の戦いよりも、その前に平家に奇襲をかけた凄絶な坂落としのシーンが魅力的でした。


あの時の義経はカッコ良かったなあ〜。





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by kumatalow | 2011-07-05 09:47 | 日常 | Comments(0)

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