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SAKURA千年紀

MIE NEXTAGE企画【OLYMPACK】

 三重県の劇団が協力して企画された舞台、【OLYMPACK】を観賞。
 間に合わないかと思った。まさかの渋滞が長くて、車で行けばそう遠くない場所なのに40分もかかった。近くのショッピングセンターに車を停めさせてもらったらエレベーター各駅だし、これ絶対に無理だわと思いながら寺町商店街を目指して競歩した。

 3時すこし前、一番前の席に着いて「危なかったなあ」と、うちわで扇ぎながら、焦りまくったさっきまでの自分たちのことを回想したりした(間に合った)。

 さあ、いよいよ開演。

 設定はパン会社に面接にきた5人の男女。年齢も性格も動機もバラバラな5人が、面接という短いようで長い時間を共有する。同志でありライバルでもある、けしてお近づきになれない赤の他人による軽妙で毒々しい緊張感ある応酬が見どころとなっている。

 驚いたのは、面接のシーンがほぼアドリブだということだ。今まで与えられた台詞に感情を乗せて、しかもそらんじるだなんて絶対に無理だと思っていたが、こうして眺めていると、台詞が用意されていることの安心感は半端ないのだなと。

 妙な間を作ってしまってはいけないし、グダグダに明後日の方向へ行ってしまってもいけない。自分の持つ一瞬のひらめきと瞬発力にかけるだなんて、そんな博打みたいな真似ができるかって自分に問いかけ、即座に出来ないと答えた(こういう瞬発力はある)

 さすがに役者の皆さん凄い! してた、みんな、ちゃんと。

 素晴らしかった。面接が開始されると、それまで志望者の役をやっていた面々が面接官に扮し、ひとりが橋渡し役となって、それまでの態度を重箱の隅つつくみたいにああでもないこうでもない言われて耐える。面接を受けている人間は実質目の前にはいないけれど、橋渡し役(自分)が必死にフォローを入れることで焦りと抗いが伝わってくる。舞台ならではの演出でとっても面白かった!

 劇中使用されてた井上陽水の曲も良かった(笑)
 いや~お芝居っていいな~って見るたびに思う。さらに小さな(ごめんなさい)劇団が手を取り合ってもの作りしたというコンセプトがいいよね。

 お芝居に化学反応が起きたという意味でも、それぞれの劇団活性化という意味でも、こういう企画は素晴らしいと思うなあ。

 ちなみに時間ごとに出てるキャストさんも違って、キャストさんの数だけ展開に差異があるようだ。凄く面白かったから是非他のも見たかった!
by kumatalow | 2016-09-18 23:37 | 日常