2013年 10月 30日
設定厨
時にその勢いは本編を進めるより速く、丁寧で熱い。
第一話でお話の地盤を固めるよりも好きなキャラの血液型を考えたい。
景色描いてる暇があったら好きなキャラの過去の話を考えたい(そして何故か本編よりも先に始まり先に終わる過去編スピンオフ)
更には、出来上がった自分だけの最強に個性的な()面子を眺めてニヤニヤしたい。ずっとしていたい。このまま、永遠に……時が止められた本編でいつかこんな風に泳がせてやろうなんて詮なき妄想に胸ときめかせながら……。
更に、この萌えを誰かと分かち合いたくなる。
分かち合いたくなると言うか、知って欲しい。本当はこうでこうで、こうなんだ。上っ面(本編)だけ見るとわからないだろうが、このキャラにはこんな生い立ちがあってこんな一面があって、実はこいつのことをこんな風に思っていてエトセトラ。
などと、非常に押し付けがましい欲求で溢れ返る。思うに、一人で描いて一人で消化して終われるという人は天然記念物級にレアである。
みんな色んな形で自分の作り出したものを人に知って欲しいと思っている。
最近は便利な機能が沢山あるから、そういった萌え難民も救われていることだろう。
申し遅れましたが設定厨です。
設定厨にも色々あって(私の中では)過去廚、プロ廚、新廚と主に3つに分類している。
過去厨とはやたら過去のエピソード考えたがる奴。
プロ厨は身長やら体重やら血液型やら考えたがる奴。
新厨は新しいもの好き。本編が凍結しているのにも関わらず設定ノートの中は新キャラだらけ。更新されるごとに古い奴らは影が薄くなる。このタイプは主人公(最古キャラ)を愛せないので本編が第一話から凍結する傾向アリ。
当たらずとも遠からずだろう?
肝心の本編は長くなりそうだし描いてもほとんど楽しみにしてる所まで到達できないし、いっぱい面倒くさい過程があって描きたくない。
一番美味しいところだけ食べて生きていたいの、とかいうヤツだ。
できることなら、作られたデータを元に華々しく本編デビューを飾って益々魅力的に動かしてあげたいものである。
動かしてみてはじめて思いもよらぬ楽しいヤツになってくれたりするし。
ちなみに設定厨が作り出す細かい設定はクソどうでもいい内容が大半を占める。
母親絡みは総じてゴミ設定である。
母親とのアレコレを設定することがゴミなのではなく、母親とのアレコレを設定する人が多すぎて母親のインフレを引き起こし、価値が薄れているという意味でゴミだ。
光源氏然り、いい歳をしていつまでも母親のことを引きずって愛情に飢えているキャラというのはどうにもこうにも幼稚が過ぎてマザコン臭さ半端ないのだが、マザコン設定外れナシ。我々の萌えと妄想をふんだんに掻き立てるいい調味料として古来より親しまれている。
完全オリジナルを自負する者やプロでも過去編となるとこの道に走りやすいのは設定厨世界の七不思議に数えたい。
私は今も昔も新厨です。最近は新はやや落ちついてきたがそれにカプ厨が加わってしまったようで。
どちらにしろ自分で自分の創ったものをベラベラと語るのは自画自賛しているようで、少し気味が悪い。
by kumatalow
| 2013-10-30 03:49
| 創作