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SAKURA千年紀

朝日新聞

 何年かぶりに我が家で新聞をとることになった。
 インターネットの普及、携帯端末の著しい進化に伴い、お金を払って時事世相を知る時代ではなくなった。我が家も御多分に漏れずお手元の携帯電話でニュースを見て、テレビの番組表でテレビ欄を見る。


 元々私の住む地区は中日新聞が主流である。我が家も長年お世話になっていた。そこへ敵中深く単身乗り込んできた朝日新聞の営業マンは、かなり"もっていた"と言わざるをえない。
 興味のない勧誘に関しては1滴の涙も見せず光の速さで追い払う母がトイレに入っていた。インターホンに応えたのは父である。父は母と違い、自分を思慮深く頭のいい男だと思っている。であるから、人の話を聞こうとする。
 うっかり扉を開けて招き入れるのはいつものことだった。

 朝から晩まで駆けずり回って全て断られ続けていると、爽やか営業マンは爽やかに言った。そりゃそうだろう。勧誘、それも中日勢力著しい地域に朝日新聞なんて誰が相手にするものか。
 ところがこの営業マンは"持っている"または、腐っても営業マンであった為、1年間だけ契約を結ぶことになった。

 それが技とはいえ、何度もお礼を言って頭を下げる姿を見ると、件のお騒がせ事件を思い返し飛んだことをしたもんだと、とばっちりを受ける下層部を哀れまずにはいられない。いつだってしわ寄せは下に来るのだ。


 最初は抵抗があったが、いざ届いてみると新聞の違いなんて素人の私には全くわからない。
 しかも、テレビ欄は見やすいしチラシは面白いし、ちょっと新聞っていいじゃないかと感動すらした。


 言うなれば新聞はガラケーだ。もはや時代遅れかもしれないが、扱いやすい失われると惜しい存在だと思う。全国の新聞屋さん頑張ってくれ。




by kumatalow | 2015-03-01 17:57 | 日常