2015年 11月 16日
こんま亭
友達極少の私は基本姉とつるむ。その友人に寄生するのも当たり前。おれ、みぎて……しっぱい。
それが出かけるときは小雨ちらつく可愛い程度だったのに、着いた頃にはどしゃ降りなのだ。前日までのイメージはみんなでワイワイ明るい空の下だったから、まさか鯨の泡のごとき飛沫をはね飛ばして山道をかっ飛ばすことになろうとは。
店は片田舎の山道といっても過言ではない道路脇にひっそりと佇んでいる。ものの見事に通り過ぎてしまうほど自然に溶け込んでいる。しかし、店の評判はすぐに知ることとなった。
車通りのほとんどない道路の左手に、「こんま亭」という木の看板が立っている。下は砂利でできた駐車場は案外と広いのだが、結構な車の数である。ログハウスをイメージしたような外観で、入り口はスロープになっていた。細長い扉を開けようとしている3人のマダムを発見してしまった。
既に店内でお茶をたしなむ人々の様子はガラス張りの窓の壁で外から丸見えだった。一目でお洒落な雰囲気を感じ取り、我々の中で私語厳禁が危ぶまれる。
人気店で、人がいっぱいで、厳粛な態度。それらの心配は一歩店内に踏み入れた瞬間から吹き散らされた。
逆さL字型のショーケースに並んだ色とりどりのケーキ!タワー型の棚に並べられたお土産用ラスク!左の喫茶スペースでゆっくりと過ごす未来の私たち!
席も空いてたし普通に雑談してるし、雰囲気は想像以上に明るかった。良かった、良かった。
せっかくだから物珍しいものを食ったろう。と思った私はかぶせ茶のチーズケーキをチョイスした。お茶にチーズを足してきたのが斬新だと思いこんだのだが、洋菓子界ではどうなんだろうか。
アイスカフェオレを共に、身内+その友人+寄生物は心行くまで語り合った。むしろ雨で良かったのだ。お洒落な雰囲気が増していたぞ。
by kumatalow
| 2015-11-16 00:14
| 日常