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SAKURA千年紀

20年前の私から

 20年前に埋めたタイムカプセルがついに解禁されることになった。私は小学5年生だった。当時のことはよく覚えている。体育館横の花壇のところに1列に並んで、教頭先生が「今から20年後に皆さんで開きますからね!」と宣言した。

 嘘だと私は決めつけていた。タイムカプセルは期日通りに開かないという思い込みが何故かあったし、20年間も約束事を覚えていられる人間が少ないことも知っていた。

 だが、約束は果たされた! ハガキが届いた時、馬鹿にしてたこともしっかり覚えていた私はちょっと焦った。焦ってすぐ感動した。へえ、やろうと思えばできるんだ!(まだ上から)
 正直小学校の頃の同級生なんて今や接点ないし特別会いたくもなければ話すことなど何もないのだが、6年間使った通学路を歩いていると、変わったところ、変わってないところが見つかって懐かしくて嬉しい。体育館の匂いもちっとも変っていなかった。もちろん、久々に会うクラスメイトたちも大人になりつつ根本的な部分は変わっていなかった。

↓こちらが掘り起こされた記念碑。
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↓20年後の自分への手紙が入ったブラックボックス。

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 20年前の私が、今日の私へ一体どんな手紙を書いたのか、実はくだらないことに関しては記憶力が抜群にいいので大体覚えていた。開いてみると案の定的外れなことがズラズラズラズラ自慢げに書いてあった。やっぱりね……という気持ちで即閉じる。なんてつまらない開封の瞬間だろう。ちなみに内容は、自分が漫画家になった後のことを想定した具体的な仕事ぶりである。馬鹿じゃないのと思うがあの頃は本気で漫画家になりたかったし、なれると思っていたんだろうな。文体も全然子どもらしくない、「~だ」「~だろう」「~ので、~をするのだ」等、愛想もクソもなく平坦に綴られていた。捨てるには忍びないから目につかない場所に片付ける。

 さて、夕方の買い物でやっと目当ての本を見つけることができた! ずっと読みたかった「陽気なギャングが地球を回す」と、久しぶりの乾くるみ氏の「スリープ」。伊坂さんは本当に読みたかった。乾氏はまた変なエロ読みにくい小説書いてんのか? という半分冷やかしのような気持ちで買った。ごめんなさい。

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 最後に、20年後の私から20年前の私へ。
 残念ながら漫画家にはなっていないよ。しかし絵は20年間でちょっと上手くなっている。小説も書いてみると楽しいぞ(笑)お手紙確かに受け取った、ありがとう。これからも応援してね。

by kumatalow | 2016-11-06 21:59 | 日常