カテゴリ:書籍( 23 )
【加藤シゲアキ】チュベローズで待ってる
 こんなに読み始めと終わりで印象が変わる話も珍しい。

 加藤シゲアキ著「チュベローズで待ってる」

 前編の【AGE22】では、亡き父の代わりに病弱な母と小さい妹を支える青年光太が、就職活動に失敗するところから始まる。ゲームが大好きな妹を思って受けたゲーム会社DDL。手応えはあった筈なのに落とされてしまった。1年間留年をすることになり、失望にくれる光太の前に雫という男が声をかけてきた。

「ホスト、やるやんな?」

 雫のスカウトで"光也"としてホストになった光太の元に、最終面接で自分を落とした女、斎藤美津子が現れ、罪滅ぼしをしたいと言う。美津子の力を借りて再びDDLへの入社を目指すうちに、二人の関係も変化していく……。

 前編は言うなれば後編のための土台作りだった。ただし、前編だけを読んでいるうちは気づかない。前編は前編で、雫のこと、ホストクラブチュベローズのこと、同期の失踪、そして美津子のこと。派手さこそないものの落ち着いて読めるミステリーとして確立されていて、作者の焦りは感じられない。

 ときは流れて10年後の【AGE32】。光太はヒットメーカーとして社内でも一目置かれる存在にまでのし上がっていた。近未来ということもあってテクノロジーの変化が著しく、3D会議が開かれたり、USBを繋ぐ穴がパソコンになかったり、我々が慣れ親しんだ環境も残しつつ、やや非現実的なファンタジーっぽさも加わっている。

 で、さっきも言ったけど後編を読んでしまうと前編なんてぶっちゃけ一瞬の思い出だったなと痛感する。笑っちゃうくらい後編ではいろんなことが起きる。
 もちろんちゃんとAGE22から引き継いだ伏線を回収し、人物を組み直し、2冊合わせて一作の長編ミステリーとして仕上がっている。いるけど、だいぶぶっ飛んだなあ、という印象。

 そしてここが一番凄いと思ったのだが、前編と後編ではタイトルに絡む人物も視点も意味合いもガラッと変わってしまう。
 前編では最初に雫が、最後に光太が「ホスト、やるんだろ?」と声をかける対になるシーンがある。声をかける側はどちらもチュベローズに在籍している状態で、相手に待ってるよと再起を促している。
 後編は、美津子から光太に対するラブレターだ。描かれることのなかった隙間のシーンをタイトルひとつで描写してみせた。

 素晴らしい!

 やや気になったのは、
■筆が乗ってくると「~た。~だ。~だった」の連続で多少読みにくい。

■結構敵がちょろくてあっさり自分から引き下がってくれる場面が多い。

■流れが映像的(特に前編)で、場面の切り替えのタイミングや一場面の情報量が2時間ドラマそのもので物足りなかった。光也ののし上がる過程や亜夢との交流、雫の人柄はもう少しじっくり描いても良かったのでは。(でも2時間ドラマでやるのいいかも!)

■女の名前がほぼ全員マ行。プレゼントのイニシャル合わせで美津子と恵は理解したけど芽々とミサキは? なにかしらのミスリードを狙ったのかもしれないが、女性キャラの描き方からしてすぐに交錯しないのがわかるので、何で被らせたのかよくわからない。たまたま?

 というごく主観的なひっかかりを除けば、素晴らしい大作だと思う。ちらっと書評を見たらやはり高く評価されていた。なにより、小さい頃からアイドルとして特別な空間で生きてきた作者が、等身大の青年の挫折、決められた選択肢の中でもがかされる苦悩を気取らずに描けるのは、彼の人間を見る目がずば抜けているんだと実感した。

 華やかな世界の裏側の地味な部分に興味を向けて、懸命に追求しているところも面白い。
 あと単純に、この人は賢いなあと思った。読んで良かった。


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by kumatalow | 2018-01-18 00:36 | 書籍 | Comments(0)
【伊坂幸太郎】ホワイトラビット
 ハードカバーだからって読みたかった「AX」敬遠したくせに、「ホワイトラビット」のハードカバーを買ってくるというおかしなことをしてしまった。ハードカバー嫌いです。重いし読みづらいし紙が固いし、個人的にいいことひとつもなくて滅茶苦茶嫌なんです。でも文庫を待つほど我慢ができる性分でもなくて、何か買って帰りたいと思った日はその通りにしなければ気が済まない。結果一番中途半端をしたという。

 グラスホッパー、マリアビートルの殺し屋シリーズを続けて読んでから、一旦離れて久しぶりの泥棒シリーズになります。泥棒シリーズというか、黒澤シリーズ。黒澤はもう伊坂好きにはたまらん人気キャラクターでしょうね。私も心が躍った。
 とにかく黒澤ってかっこいいんです。落ち着いた壮年の男で、泥棒なんてしてる癖に不思議と頼りがいがあるというか。危なげがなくて、情に厚いというほどでもないのにそこはかとない優しさを感じる。



 一言で言うと、あまり面白くなかった。


 ある誘拐犯、犯ではなくもはや組織として身代金を請求するグループの内のひとり、兎田の嫁が誘拐された。組織の情報を握ってトンズラしたオリオというオリオン座の話ばかりする男を見つけ出さなければ、嫁の命が危ない。オリオ探しの為に仲間に嫁を人質にとられた兎田が、オリオを求めるあまりするつもりのない立てこもり事件を起こしてしまい、それに巻き込まれたある家族とたまたま家に侵入した黒澤、立てこもり犯に立ち向かう刑事たちの群像劇、となる。


 ちょっと失敗だなと思ったのは、発端となる事件の規模の大小が見えにくいのと、ストーリーの単純さに比べて設定がややこし過ぎる。誘拐組織グループの内部のいざこざという特殊な環境、結局ほとんど出てこずで、本当にオリオン座の話ばかりするのかも怪しい人伝でしかキャラが立ってないオリオ。伊坂さんの得意なAだと思ったらB、かと思わせてC。といったような視点の違いや思い込みを活用した叙述トリックは盛り込まれていてそこは非常に楽しめるのだが。

 それ以外は何もかも唐突だな、という印象を受けた。今までにないような、あからさまに挑戦してみましたな文体、唐突な刑事の心情、唐突な立てこもり事件、唐突なオリオン座。やりたいことはわかるけれども、全部バラバラ。残念ながらオリオン座のように綺麗に点と点が結ばれることはなかったようだ。
 終わってみれば長編のわりに語るところも少ない。以前「首折り男のための協奏曲」という短編集を読んで長編っぽい、という感想を持ったが、今回は短編っぽい長編という感想を持った。

 さらに不味いことに、先頭で絶賛された黒澤の登場が物語から新鮮さを奪い取っている。お馴染みの彼の登場で、何だか物語がダラッとしてしまっているのだ。初登場のキャラたちも黒澤の前ではかすむし、黒澤は性格上自分を崩すということはないので、黒澤としてあり続け、期待に応えるのみで何かを越えてくることはない。今回は彼の安心感が物語への甘やかしにしかなっておらず、むしろ黒澤以外の人物でやった方が背筋が伸びた可能性はある。



 その前に読んだマリアビートルが超弩級の面白さだったのも良くなかったかも。あれは本当に面白かった。


 個人的嗜好で言わせて貰うと、作者が先走って「この後彼は壮絶な思いをすることになるのだがそれはまた先のお話」的な書き方好きじゃないのでできたら味をしめないで欲しい。先のお話なら黙っとけやって感じでワクワクもドキドキもしないので。

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by kumatalow | 2018-01-06 01:40 | 書籍 | Comments(0)
【古野まほろ】セーラー服と黙示録
 古野まほろという作家を知ったきっかけは、彼がTwitterで起こしたある出来事に他ならない。私は自分から未知の作家を開拓するタイプではないのでこういうことでもなければ知る由もない。

 その出来事の最中での発言が、作家として言ってはいかんラインを軽く越えていて、案の定メラメラと燃え上がったので、そこまで言うならどんな話を書いてるのか読んでみようじゃないかとなった次第だ。過去に芸能人などがとんでもない言動やらかして売名だなんだと騒がれるたびに、こんなもんで売名になるかと木で鼻を噛んでいた私だが、まんまと本を買ってしまったので炎上効果を認めざるを得なくなった。


 私が選んだ本はこれだ! 
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セーラー服と黙示録。表紙からしてお嬢様学校を舞台にしたミステリだと想像がつく。
 ざっと説明すると、日本だけどヴァチカン領の県に設立された女探偵養成学校で、成績上位者2名が卒業試験の最中に何者かに十字架にかけられて死ぬという密室殺人が起きた。誰が、動機は、方法は? の三つの観点を3人の探偵が説き明かす。

 作者の発言を詳細に覚えていないけれど、たしか本格ミステリを自負していたのではなかったか。私にはどういうものが本格ミステリなのかわからないが、もしこれが本格ミステリだとしたら、本格の意味がわからなくなった。こんなこと書いたら、じゃあお前やってみろと作者がエゴサーチして突撃してくるだろうか。嫌だな。

 そもそも、ミステリの出来具合以前のように感じられた。続編を意識しているのか、ひたすら世界観の説明説明&説明。その合間に平気で新規タブを開きまくってちなみにちなみにとまた細かい設定の説明。一応ヒロインは十代の女の子で学生であり、彼女の主観をとっているなら、ここまでの情報を学生に語らせるのは不自然と感じる箇所がいくつもある。キャラクターも、薩摩おごじょがどうしたこうしたとか適当で雑な百合とか、いろいろな設定があるようだけれども、まるで全員が台本を読んでいるようで個人を掘り下げるには至っておらず、薄っぺらい。

 向こう側に自分の本を手にとって読んでいる人間がいると想像して書いていないのがよくわかる。一方的に作者が言いたいこと、自分の脳内を詰め込みたいだけ詰め込んで、それでわからなければお前の知能が低いからだと言う。そういう作家だ。

 あと女子高生なのに出てくる趣味が昭和のオッサン丸出しできつい。

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by kumatalow | 2017-12-21 22:37 | 書籍 | Comments(0)
【伊坂幸太郎】首折り男のための協奏曲
 長編だと思い込んで最後まで読み続け、あまりにも小ぶりなオチに首を傾げていたら実は短編集だった、という体験をした。

 「首折り男のための協奏曲」

 帯や、後ろの解説には短編集とは一言も書いてなかった……。ただ、首折り男が出てきて、伊坂作品の常連であり人気キャラの黒澤がまた活躍して、色々な立場の人の悲喜交交。私の好きな群像劇を連想させて勝手に長編だと思い込んだ。短編集って書いてなかった(ちょっと恨み節)

 いや、読み終わるまでに気づけよって話だし、別に短編だったから面白さが半減したということではなくて。長編だと思って読むから腑に落ちないことが沢山あって、短編だと思って読んだらもっと楽しめたんじゃないか、という悔しさがある。

 長編と勘違いしたのは完全に私のミスだが、それぞれ独立した話でありながら、前回の話に登場した人物が今度はメインになったり、別の住人でありながら同じ世界で暮らしているんだということが伺える描写の数々。クロスオーバーな話が多かったのも最後まで気づけなかった原因のひとつではあると思う。

 私はこういうみんな空の下システムが大好きだから結果的には良かった。
 なるほど、確かにこれは協奏曲と呼ぶに相応しいと、なんだかんだで納得できる。

 陽気なギャングのコラボはないのかな~と思ってたら、偶然にもちゃんとありましたよ。連中は一切出てこないけど。
 ホラーあり、涙あり笑いあり、日常を崩さない程度の落ち着いた短編集である。

 いいですか、

〖短編集〗

 ですよ!
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by kumatalow | 2017-03-23 00:45 | 書籍 | Comments(0)
【伊坂幸太郎】陽気なギャングの日常と襲撃/三つ数えろ
「陽気なギャングが地球を回す」の続編があったとは知らなかった。立て続けに2冊読んでしまった。

■陽気なギャングの日常と襲撃

 ギャングたちのそれぞれ独立した小さな事件を扱った短編集の前編と、いつものように強盗から事件に巻き込まれていく後編とに分けた構成になっている。

 もちろん後半の事件には前半で起きた小さな事件がそれぞれリンクしていて、ひとつに繋がっていくのを楽しむところ。

 私はすっかり世界観の虜になったのだが、きっかけは絶対地球を回すより日常と襲撃だな。強盗をしていないときの彼らの私生活が、(特に目新しいことはないのだが)読んでいて楽しかった。

 あと、一作目に比べて響野の面白さが格段にレベルアップしている! 特に久遠とのやり取りが秀逸過ぎる! あまり笑うことないんだけどひとりでずっとニタニタしてた。


⬛陽気なギャングは三つ数えろ

 二作目から九年後に書き下ろされた続編。物語の中でも年月が経っており、慎一は大学生になってるし、タダシは就職が決まった。

 実はこういうのが苦手だ。上手くは言えないが、独立した世界観と面白さを築いている物語は、俗に言う「サザエさん時間」で楽しむのが一番いいと思っている。

 案の定作者も「銀行強盗を楽しく描いていいのか」とか「自分の考え方も数年で変わった」とか歯がゆいこと言ってて、これはもしかして期待外れなんじゃないかと恐れを抱いたが、まあ、普通に面白かった。作者コメントもこいつらはこれでいいんだ、という結論に達した旨が書かれていてホッとする。

 内容は大学生になった慎一がバイトするホテルにて、偶然出会った記者を暴漢から助けたことをきっかけに、強盗であることがバレかけていつものごとく巻き込まれていく物語。年月は経っても成瀬は成瀬だし響野は面白いし雪子もクールで久遠も若々しい。数年経たせた意味あるかな? というくらい。

 個人的に二作目を超える勢いではないけど、相変わらずで嬉しかった。是非四作目もお願いしたい。できたらこれ以上の時間経過はナシで。



 ところで成瀬がコンタクトをとる田中という男が本当に凄くて、合鍵作ったりデータ盗んだり情報持ってきたり。彼の働きなくして事件解決は有り得ないレベル。最終的に金で全ての情報を引き出す33分探偵を彷彿とさせる。

 細かいロジックにはこだわらない緩さが私には合っているみたいだ。
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by kumatalow | 2017-02-13 18:19 | 書籍 | Comments(0)
【羽田圭介】コンテクスト・オブ・ザ・デッド
 初羽田圭介。彼のことは作品で、というよりテレビのバラエティで知った。芥川賞受賞という栄光を手にしたにも関わらず、話題は同時受賞した又吉直樹に傾きがちで、売り上げに少なからず差が出たのだとか。バラエティ対応力があるのか台本だったのか定かではないが、はっきりと「本買って!」と嘆いていた彼に好感を持っていたのは確かだ。好感を持ったくせにスクラップ・アンド・ビルドをスルーした私は、彼からしてみりゃ一番タチが悪いタイプだろう。

 今作を読むに至ったきっかけは、まず装丁が派手だったから。何じゃこれは怖い顔。と覗き込んだらゾンビものだって。へえ面白そう。え、羽田圭介って芥川賞の人? 芥川賞の人ってゾンビとか書くんだ読んでみよう……。予想だけど、出版側がこうやって売り出していこうと想定した道をまんま辿った気がする。

【あらすじ】

 突如街中に出現した青白い顔をし、人を噛み、時に食べる人間。変質暴動者いわゆるゾンビ。世界中でにわかに増えだしたゾンビの存在を認識しながらも、人々は生活を続け、やがて流されるように安住の地を目指す。市役所の職員、女子高生、小説家志望の青年、返り咲きを狙う小説家、復活した人気作家、編集者。それぞれの視点から描くゾンビサバイバル。



 言いたいことはすごくわかる。結局ゾンビっていうのは大きな意味での例えで、この際襲ってくるのはゾンビじゃなくてもいいわけで。ただ死からの蘇りだと一番ゾンビがイメージしやすい。携帯電話の普及によって他人の意見も簡単に自分の意見にすり替えられる。大多数の意思を簡単に手に入れることによって、あたかも自分で考えたように脳が勘違いをする。そもそも自分で持っていたものなど何もなく、過去を踏襲することで自分の保身をはかったりする。
 思考停止=死んでいると同義。→そういう人がゾンビになる。


 というテーマを、読み終わってみると頭のてっぺんから足の先まで描いていたんだということに気付く。なるほどとも思うし、複数の登場人物の動きを追うのは読み応えがあった。が、肝心の登場人物がわりと浅い。作家や編集の場面はみっちりと書き込むが、市役所員や女子高生のくだりは凄くあっさりしててムラがある。

 後半Kと須賀が静岡に行く展開から物語はいよいよ混沌を極めるのだが、この辺りからいよいよもう全員作家か作家志望で固めりゃ良かったのになという内容になってくる。当てはめたいテーマと盛り込みたい要素と、一応話作りの定石で用意した人物たちとのバランスがとれていない。文藝について語りたいのか、それとも作家に限らず人間に対して警告しているのか、どっちもなんだろうけど。

 作家としての感情しか知らない人が書いた群像劇風文藝論と人類への警鐘。何とも言いがたい作品という印象を持ったけど、きっともっと奥深いところまで考えて書いてるんだろうなあ。

 頭が及ばなくて無念だ。

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by kumatalow | 2017-02-03 02:05 | 書籍 | Comments(0)
【伊坂幸太郎】陽気なギャングが地球を回す
 やっと読めた!

 4人の特殊能力かつ個性を持った銀行強盗たちが、盗んだ金を他人に奪われ、取り返そうと首を突っ込んでしまったことにより、事件の謎を突き止めてしまう軽妙痛快時々しょうもないライトミステリ。

 何も考えず頭空っぽにして読める。感情移入なんて必要ない。こいつらすげえなあとか、馬鹿だなあとか、他人事のようにニヤニヤと世界観を楽しめばいい。感情を豊かに描かない、人物を記号みたいに扱う小説はあまり好みではないのだけど、この人たちはとにかくお喋り。4人でひたすら会話の応酬を繰り広げる。ドラマもそうだけど台詞量、掛け合い量の多い作品は面白い。くだらないやり取りのようでいて、それが彼らという人間を掘り下げる手段になっている。

 また私は「庶民的な悪党」というものにもの凄く興味を示すタチで、表ではバツイチの親父であり主婦である。4人が初めて出会ったのが映画館というエピソードがそれをよく表していて大好きだ。

 ただ、伊坂作品を立て続けに読んでいくと、大体が同じ流れというか、事件の規模や出てくるキャラも似ていることが多いので、新鮮というより伊坂節だなと感じた。読み慣れた人が読むと味気ない思いをするかもしれない。

 ちなみに映画版は妙な恋愛設定を入れていたようだが、原作はそうではないとわかって良かった。実写オリジナルって本当にいいことがないな。
 続編も買った! 早く読みたいな( ´∀`)

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by kumatalow | 2017-01-26 22:33 | 書籍 | Comments(0)
【月刊MEN】松田翔太※尻注意
 届いたぞ~。火曜日って言ってたのに月曜日に届いた。でかした!

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 松山ケンイチくんの写真集を久しぶりに眺めながら、そういえば松田さんは若かりし頃とかに出してないのかな? と試みに検索してみたら、月刊MENしかヒットしなかった。しかも、やたら評価が低い。

 どうやら松田さんが女を飼っている設定になっているらしくて、ちょっとSMチックというか、変態みたいな役(と言っていいのか)をしてるらしいことが判明。レビューを見るとみんな揃いも揃って「女の尻が不快だ」「こんなものが見たいんじゃない」と言う。

 またまた~ケツったって大したことないでしょ?

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 ああ、ケツだね。どうもありがとうございました。これより酷いケツの写真が山ほどあります。

 肝心の飼育している部分も、ひたすら松田さんが思わせぶりに鎖握ってるだけなんで、別に。
 写真家としてお馴染み、蜷川実花さんが撮ったらしいけど、どうしてこんなことになったんだろうね。

 ちなみに私がいいなと思ったのはこれです。

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 ずっと鳥と映ってれば良かったのに。女の尻より鳥の尻の方がずっとキュートだぞ。松田さん出来上がった写真を一度は見ているかと思うが、どうかすると自分より尻の方がインパクト大になってしまっていることに、どのような感想を抱いただろうか。

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by kumatalow | 2017-01-23 21:27 | 書籍 | Comments(0)
【道尾秀介】向日葵の咲かない夏
 これはミステリー小説と言っていいのかと、読後相当考えた。人が死ぬし、犯人はわからないし、一応ミステリーと呼べなくもないとは思う。だけどこれをミステリーですと認めてしまったら、もはや何でもアリになってしまうんじゃないのか。

 つまりそういう物語だった。

 主人公は小学4年生のミチオ。先生から預かったプリントを届けに、S君の家に行くと、S君は首を吊って死んでいた。しかし、警察が向かうとS君の遺体は忽然と消えていた。一体誰がS君の身体を持っていったのか? それとは別に、ミチオを疎ましがる母親、3歳とは思えないしっかり者の妹ミカ、いつもヒントをくれるトコ婆さん。そして蜘蛛となって蘇ったS君。

 いくつもの謎が解き明かされていく、ひと夏の悲しい事件の顛末は…………















 全部妄想でした。

 主人公は母親にドッキリを仕掛けようとし、母はお腹の子を流産してしまう。以来母から拒絶され、妹ばかりを可愛がる。その妹というのが、母親はお人形を娘と思い、ミチオは飼っているトカゲを妹扱いしているというものだ。しかし読んでいるとわりと早い段階で妹が人外生物であり、幽霊でもないことはわかってくる。

 読者の目を騙そうと普通に会話もするし、外に出たりもするんだけど、全部ミチオが考えているのだから会話ができて当たり前。ミチオは身近な人が死ぬと、虫や花に生まれ変わった設定にして、自分の妄想の世界の中で生きるちょっと病んでる小学4年生だったのだ。


 叙述トリックに引っかかることに喜びを見出す私としては、このタネ明かしは少し不満だった。また、事件解明の部分も、ドッキリが二転三転用意されているというよりは、同じことをこねくり回しておちょくっているだけのように見えた。こうか、と思えばやっぱり違う。じゃなくてやっぱりこっちでしたを繰り返されて、そのうちどうでも良くなった。結局オジサンが足を折っていたのはどっちの理由だったか忘れてしまった。


 どうも夢オチ、妄想オチにされると自動的に「逃げたな」と思ってしまう癖があるから、こういうのもアリだと思ってしまえばいいのだろうけど。

 それにしても少しお粗末だった。

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by kumatalow | 2016-09-11 16:54 | 書籍 | Comments(0)
【伊坂幸太郎】オー!ファーザー
 読む前はどうも縁がない作家だと思っていたが、彼の無理のない人物描写が心地よくて、ついあると手を出してしまう。

 オー!ファーザー。

 タイトルを見た時の第一印象としては、ふざけてて面白くないのかなと思った。読んでみたら多少ふざけてて、多少面白くなかった。

 ざっくり説明すると4人の父を持つ高校生由紀夫が、日常の小さな事件に巻き込まれて、やがてそれがひとつの大きな事件に発展し、4人の父親が大活躍するというポップで家族愛あふれるお話。

 伊坂幸太郎という人はシャイなのかなんなのか、素直に家族愛を描きたがらない。必ず有り得ない設定をひとつぽんと用意して、それらを隠れ蓑にしつつ訴えかけてくることはてんで平凡な人として当たり前の感情だったり、成長だったりする。読者を楽しませねばならないから凝った設定を考える、という部分が大なのだろうけれど。


 4人の父親も皆個性が溢れ過ぎるということもなく、見ていて穏やかな気持ちになれる物語である。ただ、散々レビューで言われているとおり、若干伏線回収が甘いのと、同級生の女子多恵子が鬱陶しい。途中から慣れたが序盤は本当にイライラした。

 夕闇通り探検隊というゲームがある。学校で集めた噂話を犬の散歩がてらに検証するホラーゲームだ。検証の最中に有り得ないことが起きたり、心底怖いような演出もある。でも主人公たちは時間がくれば家に帰ってきて普通に夜を過ごし、翌日には学校に行く。オー!ファーザーはそういう雰囲気を持っている。日常を捨てきらない中での大わらわ、という点が私はとても好き。

 そんなわけで傑作とは言い難いのだが、どうも憎めない。
 
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by kumatalow | 2016-08-29 02:49 | 書籍 | Comments(0)
  

さらしちゃいな日記。
by サトミッチ
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